当協会の高橋が校訂、解説、運指を担当した『ロシア人作曲家 ピアノ作品集 ~ロシア・ピアノ音楽を開花させた作曲家達』という楽譜がヤマハミュージックメディアより出版されます。
リャードフ、タネーエフ、アレンスキー、グラズノフという、まさに当協会が光を当てようとする作曲家の代表格4人の珠玉の小品を集めたものです。
今回は選曲からすべて任せていただいて、自分の好きな曲、音楽史的に重要だと思われる曲ばかりを20曲ほど選ばせてもらいました。すでに全音など日本の楽譜出版社から出ている曲も数曲ありますが、ほとんどはこれまで日本では出版されていなかった曲です。
これらの作曲家たちはラフマニノフやスクリャービン、メトネルらの先生の世代であり、弟子たちのピアノ書法に大きな影響を与えたと言われますが、あまりこの辺の事情は日本語文献ではほとんど情報を得られないので、解説で少し詳しく触れてみました。ぜひこちらもお読みください。
また楽譜の最後には、アレンスキー、ラフマニノフ、グラズノフ、タネーエフが即興的に合作で作った
「4つの即興曲」も収めています。
<楽譜に収録されている曲より〉
↑のリャードフの作品のように美しい小品のほかに、↓のタネーエフの難曲「前奏曲とフーガ 嬰ト短調」も収めました。これはとかく「保守的」と言われるタネーエフに似つかわしくない驚くほど斬新な曲です。
日本アレンスキー協会 副会長
高橋 健一郎